21世紀枠選考基準 | 都道府県別21世紀枠推薦校 | 歴代21世紀枠推薦校 | 2023年21世紀枠推薦校 | トップへ |
21世紀になって初めての春選抜大会となった2001年(平成13年)第73回。新たな世紀・21世紀 になり、高校野球の選抜でも新たな改革が始まった。21世紀枠である。部員不足などの困難の克服した チームや、文武両道で他校の模範となるチーム、あと一歩で甲子園ながらチャンスを逃し続けている チームなどを別枠で選抜甲子園に出場させ、多くの野球部員に夢と希望を与えようというもの。 こうして21世紀枠は「秋季大会の成績にとらわれない『清新の気風あふれたチーム』の選考」という 意義をもって新たに導入された。 手順としては、まず各都道府県連盟の推薦により1校が決定。次に各地区推薦1校が選ばれる。そして 地区推薦校の中から選抜出場校が選ばれる。最終選考会での候補校のプレゼンテーションは各都府県 連盟理事の持ち回りによるものらしく、同じ地区の他都府県の学校を紹介することにもなる。 21世紀枠で選ばれるためには秋季都道府県大会ベスト8以上、また参加128校以上の都道府県 はベスト16以上の成績を残していることが条件となる(2010年の候補校条件緩和により条件に 「原則」が付記された→2013年からは128校を上回る都道府県ではベスト32、それ以外の 県ではベスト16以上になった。) この条件を満たした学校が以下の基準を元に推薦される。 1.他校の模範になる 2.困難条件の克服 3.予選で良い成績を残しているがなかなか甲子園に出場できない それでも候補校を決定できない場合は「甲子園出場経験がないか、もしくは出場から30年以上遠ざかって いる」学校が選ばれることになる(候補校条件緩和により「出場からより遠ざかっている学校」へ)。 第73回、最初の21世紀枠出場校はどのようにして選ばれたのか、詳しい選考経過をたどってみた。 北海道_ 帯広南商 東北__ 安積(福島) 関東東京 稲毛(千葉) 北信越_ 町野(石川) 東海__ 常葉橘(静岡) 近畿__ 桐蔭(和歌山) 中国__ 境港工(鳥取) 四国__ 富岡西(徳島) 九州__ 宜野座(沖縄) まず各地区から選出されたのがこの9校。この9校は大まかに分けて 1.自然環境や災害等の困難条件を克服して切磋琢磨している 2.文武両道など他校の模範となる このどちらかに分類される。選抜するのは2校であることから両グループから1校ずつ選ぶことになった。 まずは困難条件克服校では 町野__・・過疎地域で統廃合が決まっている 境港工_・・鳥取県西部地震で被害を受けた 宜野座_・・過疎地域にありながら昨秋の沖縄県予選で優勝した実力 震災の影響が残る境港工にエールを送る意味で推したいという声と、小規模校にあって日常生活 態度がしっかりしている宜野座を推す声に分かれたためこの2校に選考対象を絞る。スポーツを通じて 青少年を育てる教育を提唱し、地域への貢献度が高いということで最終的に宜野座を選出するという ことでまとまった。 次に模範校では 帯広南商・・惜しいところで甲子園出場を逃している地域リーダー的学校 安積__・・野球部の創部は古く、高校野球発展に尽力 稲毛__・・練習にさまざまな工夫を用いて野球に生かしている 常葉橘_・・稲毛と同じ 桐蔭__・・安積と同じ 富岡西_・・きびきびしたマナーの良さ 特に強く推薦された安積と桐蔭の2校の伝統校が最終候補に残った。 安積は高校(中等)野球部史上屈指の伝統を誇る1890年(明治23年)創部(ベースボール会)。 桐蔭は中等野球時代に和歌山中として甲子園で暴れまわった古豪。いずれも学業、部活動の両立を 実践し、高校野球界における貢献は計り知れないと高評価。最終的には甲子園出場経験のない安積 が選出された。こうして記念すべき最初の21世紀枠は安積と宜野座に決まったのである。 既に定着した21世紀枠であるが、「秋季大会の成績にとらわれない」ということで秋の大会で 選抜に選ばれなかった学校に負けた学校が選ばれる所謂”逆転現象”が起こっていることや、 選抜大会での一般枠出場校との実力差による大敗、「他校の模範」という理由で推薦されたはず の学校が不祥事を度々起こして推薦取り消しになる など課題は多い。 |
2001年 | 安積(福島) | 宜野座(沖縄) | ||
2002年 | 鵡川(北海道) | 松江北(島根) | ||
2003年 | 柏崎(新潟) | 隠岐(島根) | ||
2004年 | 一関一(岩手) | 八幡浜(愛媛) | ||
2005年 | 一迫商(宮城) | 高松(香川) | ||
2006年 | 真岡工(栃木) | 金沢桜丘(石川) | ||
2007年 | 都留(山梨) | 都城泉ヶ丘(宮崎) | ||
2008年 | 安房(千葉) | 成章(愛知) | 華陵(山口) | |
2009年 | 利府(宮城) | 彦根東(滋賀) | 大分上野丘(大分) | |
2010年 | 山形中央(山形) | 向陽(和歌山) | 川島(徳島) | |
2011年 | 大館鳳鳴(秋田) | 佐渡(新潟) | 城南(徳島) | |
2012年 | 女満別(北海道) | 石巻工(宮城) | 洲本(兵庫) | |
2013年 | 遠軽(北海道) | いわき海星(福島) | 益田翔陽(島根) | 土佐(高知) |
2014年 | 小山台(東京) | 海南(和歌山) | 大島(鹿児島) | |
2015年 | 豊橋工(愛知) | 桐蔭(和歌山) | 松山東(愛媛) | |
2016年 | 釜石(岩手) | 小豆島(香川) | 長田(兵庫) | |
2017年 | 不来方(岩手) | 多治見(岐阜) | 中村(高知) | |
2018年 | 由利工(秋田) | 膳所(滋賀) | 伊万里(佐賀) | |
2019年 | 石岡一(茨城) | 富岡西(徳島) | 熊本西(熊本) | |
2020年 | 帯広農(北海道) | 磐城(福島) | 平田(島根) | |
2021年 | 八戸西(青森) | 東播磨(兵庫) | 具志川商(沖縄) | 三島南(静岡) |
2022年 | 只見(福島) | 丹生(福井) | 大分舞鶴(大分) |
01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | |
北海道 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||||||||||||||
東北 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 〇 | ○ | ||||||||
関東・東京 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||||||||||||
北信越 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||||||||||||||
東海 | ○ | ○ | ○ | 〇 | ||||||||||||||||||
近畿 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 〇 | ||||||||||||||
中国 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||||||||||||
四国 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||||||||
九州 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 〇 | ○ |
1回戦 | 2回戦 | 3回戦 | 準々決勝 | 準決勝 | 決勝 | ||
2001年 | 安積(福島) | ● | |||||
宜野座(沖縄) | ○ | ○ | ○ | ● | |||
2002年 | 鵡川(北海道) | ○ | ● | − | |||
松江北(島根) | ● | − | |||||
2003年 | 柏崎(新潟) | ● | |||||
隠岐(島根) | ● | ||||||
2004年 | 一関一(岩手) | ● | − | ||||
八幡浜(愛媛) | ● | − | |||||
2005年 | 一迫商(宮城) | ○ | ● | − | |||
高松(香川) | ● | − | |||||
2006年 | 真岡工(栃木) | ● | − | ||||
金沢桜丘(石川) | ● | − | |||||
2007年 | 都留(山梨) | ● | − | ||||
都城泉ヶ丘(宮崎) | ○ | ● | − | ||||
2008年 | 安房(千葉) | ○ | ● | ||||
成章(愛知) | ○ | ● | |||||
華陵(山口) | ○ | ● | |||||
2009年 | 利府(宮城) | ○ | ○ | − | ○ | ● | |
彦根東(滋賀) | ● | − | |||||
大分上野丘(大分) | ● | − | |||||
2010年 | 山形中央(山形) | ● | − | ||||
向陽(和歌山) | ○ | ● | − | ||||
川島(徳島) | ● | − | |||||
2011年 | 大館鳳鳴(秋田) | ● | − | ||||
佐渡(新潟) | ● | − | |||||
城南(徳島) | ○ | ● | − | ||||
2012年 | 女満別(北海道) | ● | − | ||||
石巻工(宮城) | ● | − | |||||
洲本(兵庫) | ● | − | |||||
2013年 | 遠軽(北海道) | ○ | ● | ||||
いわき海星(福島) | ● | ||||||
益田翔陽(島根) | ● | ||||||
土佐(高知) | ● | ||||||
2014年 | 小山台(東京) | ● | − | ||||
海南(和歌山) | ● | − | |||||
大島(鹿児島) | ● | − | |||||
2015年 | 桐蔭(和歌山) | ● | − | ||||
松山東(愛媛) | ○ | ● | − | ||||
豊橋工(愛知) | ● | − | |||||
2016年 | 釜石(岩手) | ○ | ● | − | |||
小豆島(香川) | ● | − | |||||
長田(兵庫) | ● | − | |||||
2017年 | 多治見(岐阜) | ● | − | ||||
中村(高知) | ● | − | |||||
不来方(岩手) | ● | − | |||||
2018年 | 由利工(秋田) | ● | |||||
膳所(滋賀) | ● | ||||||
伊万里(佐賀) | ● | ||||||
2019年 | 石岡一(茨城) | ● | − | ||||
富岡西(徳島) | ● | − | |||||
熊本西(熊本) | ● | − | |||||
交流戦 | |||||||
2020年 | 帯広農(北海道) | 〇 | |||||
磐城(福島) | ● | ||||||
平田(島根) | ● | ||||||
1回戦 | 2回戦 | 3回戦 | 準々決勝 | 準決勝 | 決勝 | ||
2021年 | 八戸西(青森) | ● | − | ||||
東播磨(兵庫) | ● | − | |||||
具志川商(沖縄) | 〇 | ● | − | ||||
三島南(静岡) | ● | − | |||||
2022年 | 只見(福島) | ● | |||||
丹生(福井) | ● | ||||||
大分舞鶴(大分) | ● |