高校野球 年度別 選抜選考経過 1993年(平5年)第65回大会

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各地区 前年1992年(平4年)秋季大会の結果と選抜選考経過

(甲子園出場校・・、補欠校・・、繰上げ甲子園出場の補欠校・・、不・・不戦勝・不戦敗、備考・・
北海道


      室蘭大谷━━━┓10
              ┣━┐
       札幌第一━┓18│9│
            ┣━┘ │
       小樽潮陵─┘1(7) │0
                ┣━┐
        知内━┓3  ┃1│
            ┣━┓ ┃ │
       札幌東陵─┘2┃5┃ │
              ┣━┛ │
       旭川竜谷━┓8│4  │
            ┣━┘   │
       稚内大谷─┘1(7)   │4
                  ┣━ 
      函館大有斗━┓10    ┃6
            ┣━┐   ┃  
       北見柏陽─┘2│0(7) ┃  
              ┣━┓ ┃  
       東海大四─┐1┃7┃ ┃  
            ┣━┛ ┃ ┃
     駒大岩見沢━┛9(7) ┃5┃
                ┣━┛
        札幌南─┐1(12)│0
            ┣━┐ │
        滝川西━┛2│0│
              ┣━┘ 
         根室─┐3┃6
            ┣━┛
       帯広南商━┛5
推薦された学校は4校。記念大会ということもあり北海道枠は2校。まず全道大会優勝の結果
を残し、全国的に見ても十分通用する戦力と見られる駒大岩見沢が当選。2校目は準優勝
の知内とベスト4の室蘭大谷の間で比較検討された。直接対決を制し決勝まですべて1点差で
勝ち上がった粘り強さを買われた知内が当選。室蘭大谷は補欠校へ。

東北


  学法石川(福1)━━━┓3 
              ┣━┐ 
   日大山形(山2)━┓5│0│
            ┣━┘ │
    能代商(秋1)─┘4  │5 
                ┣━┓
    久慈商(岩2)━┓10(7) ┃6┃
            ┣━┐ ┃ ┃
    青森東(青2)─┘0│2┃ ┃
              ┣━┛ ┃
    東北(宮1)━━━┛5  ┃8
                  ┣━ 
     八戸(青1)━━━┓8  │7
              ┣━┐ │
    仙台工(宮2)━┓4│7│ │
            ┣━┘ │ │
   盛岡大付(岩2)─┘3  │0│
                ┣━┘
     磐城(福2)━┓4  ┃7(7) 
            ┣━┐ ┃
     羽黒(山1)─┘2│6┃
              ┣━┛
秋田経法大付(秋1)━━━┛9
推薦16校から2校を選ぶために候補を早速ベスト4進出の4校に絞った。 まずその中から
八戸がコールド負けの減点により除外された。次に優勝した東北が佐藤真、渡辺の投打の
軸を筆頭に総合力が高いと評価されて当選。2校目は将来を渇望される左腕・小野のいる
秋田経法大付が当選。学法石川が補欠校へ。

関東


     塩山(山2)─┐1(8) 
            ┣━┐
   大宮東(埼1)━┛8│3
              ┣━┐
   市船橋(千2)━┓4┃4│
            ┣━┛ │
    栃木南(栃1)─┘3  │0(6) 
                ┣━┐
   土浦日大(茨2)─┐3  ┃10│
            ┣━┓ ┃ │
    横浜(神1)━┛6┃4┃ │
              ┣━┛ │
     市川(千3)─┐0│1  │
            ┣━┘   │
関東学園大付(群1)━┛7(8)   │5
                  ┣━ 
   法政二(神2)━┓4    ┃7
            ┣━┐   ┃
     市川(山1)─┘2│3  ┃(11)
              ┣━┓ ┃
    浦和実(埼2)─┐5┃4┃ ┃
            ┣━┛ ┃ ┃
  常総学院(茨1)━┛6  ┃4┃
                ┣━┛
  佐野日大(栃2)━┓2  │1
            ┣━┓ │
   桐生第一(群2)─┘1┃6│
              ┣━┘
   暁星国際(千1)───┘3
関東から推薦されたのは21校。ここから5校を選抜する。まずは関東大会優勝で投打に
高いレベルを誇り試合運びもうまい常総学院が当選。次いで準優勝の横浜が全国で見ても
優勝候補の部類に入ると評価され当選。3校目はベスト4進出で粘り強いチームカラーの
佐野日大が当選。同じくベスト4の市船橋はコールド負けのマイナス材料があるとはいえ、
2試合での試合運びが高評価。当選を決めた。残った最後の1校の候補は大宮東、
関東学園大付、法政二の3校。その中から法政二が地域性により除外された。大宮東と
関東学園大付の間で県大会からのチームデータを比較したところ、ほとんどのデータで
上回った大宮東が5校目の出場校となった。補欠1位校は関東学園大付、2位校は
法政二。なお、惜しくも選考から洩れた学校あてに選抜出場が決まったといういたずら電話
が掛かったという騒動もあった。悪質極まりない卑劣な行為である。

東京


       国士舘━━━┓10(6)
              ┣━┓     
         砂川───┘0┃8
                ┣━┓    
         修徳───┐3│6┃ 
              ┣━┘ ┃
         八丈─┐0┃10(8) ┃
            ┣━┛   ┃
        関東一━┛10(5)   ┃13(8) 
                  ┣━┐ 
       日体荏原───┐1(7) │6│
              ┣━┓ │ │
         帝京━━━┛10┃6│ │
                ┣━┘ │
         錦城───┐4│3  │
              ┣━┘   │ 
     国学院久我山─┐5┃7    │ 
            ┣━┛     │
        日大三━┛7      │7
                    ┣━ 
     世田谷学園━━━┓5      ┃8 
              ┣━┓   ┃ 
         堀越───┘4┃7  ┃
                ┣━┓ ┃ 
       実践学園───┐3│6┃ ┃ 
              ┣━┘ ┃ ┃ 
        日大二━┓9┃10(7) ┃ ┃ 
            ┣━┛   ┃ ┃ 
        専大付─┘2(7)   ┃14┃ 
                  ┣━┛ 
         創価━━━┓7  │10(7) 
              ┣━┐ │ 
       明大中野───┘1│4│ 
                ┣━┘ 
        東大和───┐2┃11(8) 
              ┣━┛  
       日大豊山─┐0┃12(5) 
            ┣━┛   
      早稲田実━┛9(7) 
東京は推薦4校の選抜出場枠2校。東京大会ベスト4の推薦組の中からまずは(点差に
よる)コールド負けの影響で帝京が脱落。 残る3校でまず浮上したのが豪快な打撃で
優勝した世田谷学園。2校目を準優勝の国士館とベスト4の早稲田実の間で検討。
結果、準優勝の実績が大きくものを言って国士舘が当選。早稲田実は補欠校へ。
     

北信越


    金沢(石1)━━━┓5
              ┣━┓
    十日町(新2)━┓2│0┃
            ┣━┘ ┃
     新湊(富2)─┘0  ┃6
                ┣━┓
   松商学園(長1)━┓6  │4┃
            ┣━┐ │ ┃
    三条東(新3)─┘1│2│ ┃
              ┣━┘ ┃
   福井商(福1)━━━┛4  ┃2
                  ┣━ 
    氷見(富1)━━━┓7  │0
              ┣━┓ │
   日本文理(新3)─┐1│6┃ │
            ┣━┘ ┃ │
     佐久(長2)━┛8(7) ┃4│
                ┣━┘
     福井(福2)─┐2  │1
            ┣━┓ │
    尾山台(石2)━┛3┃7│
              ┣━┘
   帝京長岡(新1)───┘6
推薦12校から2校の出場校選ぶ。戦力的に見て北信越ベスト4進出の4校が抜けているという
意見が多く、4校の中から比較検討を開始。優勝の金沢が総合力の高さを評価され当選。
2校目は準優勝の氷見とベスト4の福井商の間で検討されたが、準優勝の実績、また投手力
重視の立場から氷見が上回り当選した。福井商は補欠校へ。

東海


    海星(三1)━━━┓3
              ┣━┓
   県岐阜商(岐2)─┐2│2┃
            ┣━┘ ┃
  御殿場西(静3)━┛9(7) ┃5
                ┣━┐
   浜松商(静1)━━━┓5│2│
              ┣━┘ │
     享栄(愛2)━┓1│2  │
            ┣━┘   │
   日生第二(三3)─┘0    │2
                  ┣━ 
    大府(愛1)━━━┓7(7) ┃4
              ┣━┓ ┃
   四日市工(三2)─┐1│0┃ ┃
            ┣━┘ ┃ ┃
    大垣商(岐3)━┛2  ┃14┃
                ┣━┛
   岐阜三田(岐1)───┐0│3(7) 
              ┣━┘
    静清工(静2)─┐0┃4
            ┣━┛
  愛工大名電(愛3)━┛4
東海からは推薦12校、枠3校。まずは選考対象を東海大会ベスト4の4校と2回戦で惜しくも
敗れた御殿場西を加えた5校に絞った。全国有数の好投手と名高い宮川を擁する大府が
優勝の実績もありすんなり当選。同じく好投手の広田がいる海星も準優勝の実績を買われ
当選。最後の3校目を選ぶにあたり戦力比較。まずはベスト4の愛工大名電は実力で劣る
とされ落選。浜松商と御殿場西で検討された結果、県大会、地区大会でともに成績の
上回った浜松商が甲子園出場を決めた。御殿場西は補欠校へ。 

近畿


   八幡商(滋1)━┓5
            ┣━┓
    明石(兵2)─┘4┃9(7) 
              ┣━┐
    市尼崎(兵3)━┓2│0│
            ┣━┘ │
  県和歌山商(和3)─┘1  │1(7) 
                ┣━┓
    東山(京1)━┓7  ┃8┃
            ┣━┓ ┃ ┃
  智弁学園(奈2)─┘4┃11┃ ┃
              ┣━┛ ┃
    上宮(大1)━┓9│4(7) ┃
            ┣━┘   ┃
     桐蔭(和2)─┘3    ┃5
                  ┣━ 
    泉大津(大2)─┐0    │3
            ┣━┓   │
   北嵯峨(京2)━┛4┃4  │
              ┣━┐ │
  川西明峰(兵1)─┐1│1│ │
            ┣━┘ │ │
   京都成章(京3)━┛2  │4│
                ┣━┘
    南部(和1)━┓9(7) ┃9
            ┣━┓ ┃
     近江(滋2)─┘0┃6┃
              ┣━┛
     五條(奈1)─┐1│2
            ┣━┘
    北陽(大3)━┛2
この10年ほどで出場校を決めるのに最も選考委員会を悩ませた地区大会結果だったといえ
そうだ。ほぼ当確のベスト4以下の学校は決定的不足の学校ばかりだったので、議論が
白熱した。 推薦18校から7校を選ぶのにまず上位校から見ていき、まずは優勝した東山、
準優勝の南部、さらにベスト4進出の北嵯峨も当選。八幡商もコールド負けしたとはいえ高い
攻撃力も評価され当選。ここから残った3校を選ぶのが大変だった。まずベスト8でのコールド
負けが非常に痛かったが、大阪1位の実績、また高い潜在能力があるということで上宮が
5校目で当選した。残りの2校は地域性を重要視した。その結果、1勝したものの京都から
3校選出はおかしいとして京都成章が脱落。その京都成章に敗れた川西明峰が県1位、また
他の兵庫の2校の成績もぱっとしていないことから当選した(逆転選考には釈然としない印象
が残る)。さらに初戦敗退ながら優勝した東山に善戦したことを買われ智弁学園が浮上し、
出場校7校が揃った。1勝しながら落選したのが3校。初戦敗退ながら当選が2校という
波乱の選考結果となった。地域性がこれほど大きく影響したのも珍しい。
補欠1位校が北陽、2位校が明石。

中国


   尾道商(広1)───┐2
              ┣━┐
     大社(島2)─┐4┃4│
            ┣━┛ │3(10) 
   鳥取西(鳥1)━┛13(7) ┣━┐
                ┃4│
    防府商(山2)───┐1┃ │
              ┣━┛ │
    関西(岡1)━━━┛5  │2
                  ┣━ 
    倉吉北(鳥2)───┐1  ┃6
              ┣━┐ ┃
    岩国(山1)━━━┛2│ ┃(10)
                │2┃
   津山工(岡2)━┓9  ┣━┛
            ┣━┐ ┃4
     邇摩(島1)─┘4│2┃
              ┣━┛
    崇徳(広2)━━━┛7
中国からは推薦15校。記念大会のということで出場枠は例年より1校多い4校へ。中国大会
優勝の 崇徳は打撃力で他を圧倒しているとされまず1校目の当選。続いて準優勝の関西も
優勝に匹敵する実力を持つと評価され当選。3校目に選ばれたのは安定した防御率を残した
主戦・長谷川がいるベスト4の鳥取西。4校目には同じくベスト4で投手力、守備力に定評の
ある岩国が当選し、出場4校がすべて違う県から選ばれるというバランスの良い結果と
なった。補欠校は1位が津山工、2位が尾道商。

四国


   鳴門商(徳1)━┓8
            ┣━┐
    今治西(愛2)─┘2│2
              ┣━┓
    土佐(高1)━┓5┃3┃
            ┣━┛ ┃
    三本松(香2)─┘2  ┃5
                ┣━ 
   高松商(香1)━┓4  │3
            ┣━┐ │
    徳島商(徳2)─┘1│4│
              ┣━┘
  宇和島東(愛1)━┓7┃12
            ┣━┛
     岡豊(高2)─┘4
四国から推薦されたのは12校。ここから3校の枠を上位校から検討し決めていく。四国大会の
優勝校土佐は細かい分析の必要もなく文句なしに出場校に推挙され当選。準優勝の宇和島東も
全国では上位に入る実力とされ当選。3校目はベスト4の鳴門商と高松商の間で比較されたが、
ベスト4での敗戦試合でのスコアから鳴門商のほうが試合運びがうまいと評価され当選した。
高松商が補欠校へまわった。

九州


    美里工(沖1)───┐0
              ┣━┓
 東筑紫学園(福北1)━━━┛6┃3
                ┣━┐
    城北(熊1)━━━┓8│2│
              ┣━┘ │
    長崎北(長2)───┘4  │4
                  ┣━┓
    佐賀商(佐1)━━━┓4  ┃5┃
              ┣━┐ ┃ ┃
    柳ヶ浦(大2)───┘3│5┃ ┃
                ┣━┛ ┃
    延岡西(宮1)───┐4┃8  ┃
              ┣━┛   ┃
  鹿児島実(鹿2)━━━┛8(11)  ┃10
                    ┣━ 
 福岡大大濠(福南1)━━━┓4(11)   │5
              ┣━┐   │
     日南(宮2)───┘3│1(13)│
                ┣━┐ │
 鹿児島商工(鹿1)━━━┓5┃2│ │
              ┣━┛ │ │
    鳥栖工(佐2)───┘0  │4│
                  ┣━┘
  長崎日大(長1)━━━┓7  ┃8
              ┣━┓ ┃
   豊見城南(沖2)───┘2┃5┃
                ┣━┛
   別府大付(大1)───┐2│0
              ┣━┘
   東海大二(熊2)━┓5┃9(7) 
            ┣━┛
    小林西(宮3)─┘2
推薦24校から4校の出場校を決める。まず実力校に限定するため選考対象を九州大会
ベスト8進出以上の学校に絞った。すんなり決まったのが優勝の鹿児島実と長崎日大だ。
九州大会決勝進出の実績で文句なし。続いて東筑紫学園、鹿児島商工、城北、
福岡大大濠、佐賀商、東海大二の6校の中から残りの2校が選ばれることになり、
県大会で鹿児島実を降したことで鹿児島商工の評価が上がり3校目の当選決定。
最後の4校目にはベスト4進出、左腕・真木という安定した投手を擁し、さらに創部
3年目のフレッシュさが決め手となり東筑紫学園の選出となった。結局はベスト4進出
4校の当選で無難に落ち着いた。補欠校は1位が城北、2位が福岡大大濠。