高校野球 甲子園 下馬評と結果

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高校野球 選手権大会1997年(平9年)第79回大会



大会前A〜E評価

報徳学園 桐蔭学園 平安 智弁和歌山 春日部共栄

徳島商 高知商 如水館 金沢 前橋工 浦添商

智弁学園 敦賀気比 宇和島東 浜松工 光星学院 履正社 岩倉
豊田大谷 福岡工大付 鹿児島実 西京 市船橋 仙台育英 松商学園

佐賀商 県岐阜商 函館大有斗 桑名西 大分商 秋田商 文徳
宮崎日大 長崎南山 丸亀城西 甲府工 倉敷商 堀越

酒田南 日本文理 茨城東 新湊 八頭 日大東北 比叡山
専大北上 浜田 旭川大高 佐野日大

(結果=太字赤・・優勝 、太字紫・・準優勝 、太字青・・ベスト4 、太字・・ベスト8

[朝日新聞記事参考] Vへ有力
追う6校
上位狙う
旋風期待
好チーム
→ A
→ B
→ C
→ D
→ E

◆下馬評・・
この年は東京では140キロを越える球を投げる投手はいない、と言われたほどで、全国的に好投手が少なく、また
予選を1人で投げぬいたのは参加校中履正社(小川)の1人だけというやや投手陣が小粒な大会だ。そんな好投手不足
の大会であるから甲子園を制するのは圧倒的な打撃で捻じ伏せるチームになるのではないか。また複数投手で乗り切る
チームが多いだけに、投手継投のタイミング、監督采配というのも大きく影響しそうだ。
全体的にずばぬけたチームはないなか、近畿勢が攻守にわたりレベルが非常に高いと評判だ。選抜で活躍した天理、
上宮は甲子園に戻ってくることはできなかったが、近畿のA評価3校はいずれも強力なチームだ。報徳学園は鋭い
変化球を持つ左腕・前田にくわえ右腕・久保と左右に力のある投手を擁し、強力打線と終盤の粘りにも自信を持つ。
春の近畿大会優勝校の智弁和歌山は豪腕・高塚は肩の痛みで予選でも投げていないが、ここへ来て控えの投手が
奮起し、安定してきた。また強力打線は全国屈指といわれるほど。好投手が少ない大会といわれる中、絶対の存在感
を持つのが左腕・川口のいる平安だ。140キロ超の直球に加え、落差のある変化球は高校生レベルでは簡単には
打てない。一方の左打者を多くそろえる打線の援護しだいで古豪復活はあり得る。
同じくA評価の関東勢、桐蔭学園、春日部共栄も負けてはいない。桐蔭学園はさすがは激戦区・神奈川をさほど苦しむ
ことなく制しただけあり、バツグンの総合力だ。安定した右腕2人に4割打線も相手にとっては恐ろしい。春日部共栄は
僅差の接戦で力を発揮する勝負強いタイプ。続くのはそれぞれ特徴のあるチーム。初出場ながら如水館は野球どころ
広島から。好投手3人がいるのは高知商。総合力では徳島商。パワーのある打線なら前橋工といったところだ。

◆結果・・
智弁和歌山は前年選抜をほぼ投げぬいたエース・高塚は復調とはならなかったが、4投手の継投、守備の球際の強さ、
大会打率新記録.406をマークした打線は力強く、また確実に決めるバントもうまかった。全員野球の智弁和歌山が本命
なき戦国大会を制した。特に浦添商戦でのレフトファインプレーと重盗阻止は見事。1−0のこの試合は守りで明暗を
分けた代表的な試合といえるだろう。失策は5試合で8と優勝校にしては少し多いが、肝心なところできっちり守り次の攻撃の
リズムを作る試合運びのうまさが際立っていた。
近年、複数投手の育成が奨励されてきたとおり智弁和歌山に限らずほぼ同じ力を持つ投手が複数いるチームが多かった
のも特徴だ。一方大会を1人で投げぬいたのが平安の左腕・川口。準優勝で見事な古豪復活だ。川口は豪速球、また
打者の手元で変化するというクセのある大小のカーブ、フォークという変化球も加え、ほとんど相手に打たれる気配は
なかった。6試合目はさすがにバテたが、ビッグマウスに相応しい素晴らしい投球だった。まさに有言実行だ。平安は決勝の
9回裏死球を受けた打者がバットをたたきつけるシーンがあった(決してほめられた行為ではない)が、それに代表される
ように実に闘争心あふれるチームだった。川口の「ワンマンチーム」という評価に奮起した各メンバーの活躍も決勝進出の
要因になったのではないか。勝ちに対する執念という点ではA評価に挙げられながらベスト8進出ならなかった3校と比較
して格段に上だったと思える。
混戦模様という大会前の評価だっただけに目立った波乱というのは見当たらない。また17−10で両チーム計8失策の
試合、特に注目されていなかった秋田商・石川VS浜田・和田の今となっては豪華投手の投げあいなども印象に残った。


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