高校野球 甲子園 下馬評と結果

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高校野球 選手権大会1991年(平3年)第73回大会

大会前A〜D評価

松商学園 大阪桐蔭 天理 鹿児島実

東北 宇都宮学園 春日部共栄 我孫子 帝京 国学院久我山 桐蔭学園
市川 東邦 北嵯峨 村野工 西条農

専大北上 秋田 米沢工 学法石川 竜ヶ崎一 新潟明訓 市沼津
市岐阜商 四日市工 星稜 八幡商 智弁和歌山 岡山東商 益田農林
宇部商 坂出商 池田 川之江 明徳義塾 柳川 佐賀学園
熊本工 柳ヶ浦 沖縄水産

旭川工 北照 弘前実 樹徳 富山商 福井 米子東
瓊浦 延岡学園

(結果=太字赤・・優勝 、太字紫・・準優勝 、太字青・・ベスト4 、太字・・ベスト8

[朝日新聞 戦力評価総合参考]

◆下馬評・・
A評価は4校。いずれも投攻守の三拍子揃った好チームで、4強という扱いだ。個人的な話だが、大阪桐蔭はどこを
とっても負ける要素のないガチガチの優勝候補筆頭だと何試合か観戦するうちに思った。
和田、背尾とタイプの違う二人の好投手を擁し、上位、下位どこからでも一発が飛び出す打線は相手にとって脅威。
松商学園は選抜準優勝校で実力は証明済み。本格派右腕・上田が故障からの復調で心強い。
夏二連覇を狙う天理は長身の本格派右腕・谷口が安定。打線は昨年ほどではないが、とにかく試合運びがうまい。
鹿児島実は予選NO.1打率.418をマーク。さらには機動力にも自信を持つ。もちろん例年どおり投手・守備も良い。
この4校に続くのが総合力の東邦だ。1年生投手水谷が予選決勝で好投。甲子園で「バンビ」の再来なるか。
チームの実力的には申し分ない。打線もここ数年で最高の水準だ。
関東勢は全体的にレベルが高い。帝京、国学院久我山、桐蔭学園、春日部共栄、宇都宮学園・・いずれも強打を
誇るチームだ。なかでも市川は打線だけでなく好投手・樋渡がいて非常に安定している。
好投手といえば東北・羽根川、学法石川・川越、我孫子・荒井、北嵯峨・細見、村野工・安達、西条農・堀らがいる。
特に村野工の安達はダイナミックなフォームから強気な投球が特徴の本格派左腕で期待が高い。
同じく初出場校の注目左腕といえば四日市工の井手元だ。同校はなかなか甲子園出場はできなかったが、
この年ようやく初出場を決めたということで、波に乗って勝ち上がりそうな予感だ。
春日部共栄、市川、四日市工、大阪桐蔭、村野工、西条農など初出場の実力校が多いのも特徴といえよう。

◆結果・・
打撃上位の大会だった。本格派投手がベスト8を前に次々と敗れ去ったのも一因ではないか。そんな中、
大阪桐蔭が優勝するべくして優勝した。選抜出場はあるとはいえ、夏の甲子園初出場とはとても思えないような
堂々の戦いぶりだった。主砲・萩原を中心とした圧倒的な打撃力もさることながら、秋田戦では9回2死から4連打で
2点差を追いつき、伏兵・沢村のサイクルヒットとなる本塁打で試合を決め、帝京戦では本塁打性の飛球をレフト井上
の超ファインプレーでアウトにするなど、実力だけでなく精神的なものや運も大きく作用した。
決勝は両チーム計21得点の打撃戦となったが、結局は投手陣の層の違いが勝敗を分けた。
敗れた沖縄水産は右腕・大野は限界を超えた右ひじの痛みに絶え投げ続けたのは実に痛々しかった。後でわかった
ことだが右ひじは骨折していたという。骨折した状態で1人で甲子園で773球を投げマウンドを死守し続けたが、
最後は強力打線の前に屈した。この酷使の影響で彼の投手生命が終わったのが悔やまれる。
その後、才能ある投手の将来を奪うな、という考えから高野連は複数投手の育成を訴えるようになるが、これ以降
も1人で予選、甲子園を投げぬくケースは多く、投手分業制が確立したとはいえない
(投手の台所事情を考えれば仕方ないとなってしまうのだろう)。
東北勢6校中初戦突破4校というのは史上初だ。特に前評判が高かったわけではないが、近畿、四国の強豪に
健闘したのが印象に残る。この後、野球勢力図の平均化がますます加速していくことになる。
選手としては、やはり星稜の松井の3回戦でのドデカイ一発にびっくりした。


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